水戸市の落合里穂さん(23)は、自身初の絵画展「落合里穂初個展 ティンくんの仲間たち」を4月23日から、ひたちなか市共栄町のギャラリーサザで開く。個展には、「心配、応援してくれたみんなに、元気だよと伝えたい」との思いを込める。
落合さんは、16歳で高校に通えなくなり、発達障害と診断された。絵は、17歳から本格的に、独学で描き始めた。アクリル絵の具をメインに使い、キリンやパンダ、ゴリラ、ハシビロコウなど、大好きな動物たちを描く。独特の色使いと、つぶらな瞳など、動物に表情があるのが落合さんの絵の魅力。
絵を描き始めたきっかけは、バンド「SEKAI NO OWARI」やシンガーソングライターの米津玄師さんの曲を聞き、自分の気持ちに寄り添ってくれるような歌詞やメロディーに癒やされたこと。幼い頃に絵を楽しんでいたことを思い出した。
当初は、黒色のボールペン1色で描いていたが、「元気を取り戻すごとに、色が増えていった」と、母親の悦子さん。
描いた絵を1枚ずつ掲載し始めた自身のインスタグラムは、フォロワーが2700人まで増えた。障がい者アートの国際交流展「2021パラアートTOKYO」の「パラアート賞」に輝くなど入賞も重ねている。
個展開催は1年がかりで準備した。50号から小品までを展示する。「私の絵が、笑顔や、癒やしのきっかけになったらうれしい」と、落合さん。
会期は4月29日まで。午前10時~午後6時半(29日は午後3時まで)。