煮ても、焼いても、揚げても、漬物にしてもおいしいナス。農家の一押しメニューは何だろうと、常陸大宮市家和楽で「奥久慈なす」を育てる吉成猛さん(72)宅を訪ねたら、ナスのみそ炒めを振る舞ってくれた。調理した妻の三千子さん(70)は、「うちの食卓に上る回数ナンバー1は、これかな」と話した。
▲ナス畑で、吉成さん夫婦
ナス、ピーマン、豚肉を油で炒めて、みそとしょうゆで味付ける。ショウガの香りも効いている。
魅力は3つある。1つ目は、野菜も肉もたっぷりで、一皿で栄養補給できること。夏は暑さで食欲が落ちる日もあるが、「これを食べていれば元気でいられる」と、猛さん。2つ目は、冷めてもおいしいこと。3つ目は、麺にも合うこと。ゆでたそうめんにのせて、まぜ麺にして食べることもある。「万能メニューです」と、三千子さん。
吉成さん夫婦は、奥久慈なすを栽培して12年。奥久慈なすは、県の銘柄産地の指定を受けているブランドナス。つやのある濃い紫色と、やわらかく、あくが少ないのが特徴。那珂市に住んでいた三千子さんの実家の亡き母は、初めて食べた時、「やわらかくておいしい」と、喜んでくれた。
もう一つ、よく食卓に上るのが、ナスを丸ごと焼いた「じっくり焼き」。ナスのやわらかさを堪能できる一品だ。
作ってみよう
- ナスのみそ炒め
①ナス、ピーマン、豚肉を食べやすい大きさに切る。ショウガは千切りにする②フライパンに油を入れ、ショウガを加えて香りを出す③肉、ナス、ピーマンの順で炒めながら加える④みそ、しょうゆ少々を加えて味付けする。
- ナスの丸ごとじっくり焼き
①ナスはへたを取って皮をむき、10分程度あく抜きをする②フライパンに油を入れ、ニンニクの薄切りを加えて香りを出す③ナスを加えて炒める。中火以下で、30分程度、転がしながら、ナスに焦げ目がつく程度までじっくり炒める。ニンニクは、焦げる前に取り出す③めんつゆをひと回しする④すべてを保存容器に入れて、冷蔵庫で冷やしてからいただく。数日間保存できる。