戦争を考える常設展示 市立博物館でスタート(茨城・水戸市)
「防空」の展示コーナー

 水戸市大町の市立博物館の民俗部門の常設展示がこのほど、リニューアルした。テーマは「何を願って、どう戦った!! 戦時下の暮らし」。

 同館所蔵の戦争資料などから、銃後の女性たちは家や子どもをどう守ったのか、国は子どもをどう戦争に誘導していったのかを読み解こうという内容だ。

 展示は約100点。防衛手段の一つ、「防空」の展示コーナーでは、市内の谷中一丁目(現・末広町)で使われていた、防空演習用のブリキのバケツや防空ずきん、防空演習後に撮影した写真などを展示。写真からは、女性が中心となって演習を行っていたことがわかる。

 「国策紙芝居」は、注目の展示の一つ。太平洋戦争中、子どもたちの戦意発揚のための紙芝居で、最盛期には80万部が作られたという。実物の展示と、朗読した音声を入れた映像で紹介している。

 「ロシアによるウクライナ侵攻が続いている。戦時下の暮らしに少しでも思いを寄せてもらえたら」と、同館学芸員の坂本京子さん。

 夏休み企画として、国策紙芝居の実演会を7月22日に同市三の丸市民センターで行う。(参加には同博物館に電話で事前申し込みが必要。申し込みは7月4日午前9時から。定員50人)。

 月曜休館。同館☎029・226・6521。

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