
自然豊かな涸沼(ひぬま)の魅力を自転車で巡って味わってもらおうと、茨城町はこのほど、涸沼湖畔にある涸沼自然公園に、貸し出し用自転車を10台導入した。
同町商工観光課の小松陽人さん(42)は、「自転車だからこそ楽しめる景色がある。吹き抜ける風を全身で浴びてください」と、PR。
涸沼は、関東唯一の汽水湖で、面積は9・35平方㌔㍍。国際的に重要な湿地の保全を目指すラムサール条約に、2015年に登録された。国内では、涸沼のほか、尾瀬や奥日光の湿原など、53か所が登録されている。
自転車の導入のきっかけは昨年11月、同町下石崎の湖畔に「涸沼水鳥・湿地センター」がオープンしたこと。
同センターは、涸沼の歴史や環境、水鳥などの生態系が学べる展示施設。望遠鏡の貸し出しも行っている。町では、同センターを拠点にした周辺観光の盛り上げを図っていて、自転車がそのツールになると考えた。
自転車は、電動アシスト付きが2台、普通車が8台。貸し出し時間は午前9時~午後4時で、料金は、電動自転車が1日1000円、普通自転車が1日500円(どちらも保険料とヘルメット貸し出し料込み)。
導入に合わせて、見晴らしポイントなどを紹介したサイクリングマップも制作した。
問い合わせは、同公園管理事務所(同町中石崎)☎029・293・7441。